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健康コラム
第三十五回 「ハラスメントと健康」(2015年11月)

  最近、「マタハラ」という言葉をよく耳にしますが、正式には「マタニティ・ハラスメント」といいます。これは、女性が妊娠や出産することでそれに伴い産前産後、育児休暇をとったり、仕事を行う上で様々な制限が生じたりすることによって業務に支障をきたすという理由で、精神的・肉体的な嫌がらせを行うことを指します。このような嫌がらせは女性に対して心身両面の苦痛をもたらします。妊娠している女性からすると、つわりがひどくて、少し休んで落ち着いてから遅刻して出勤したくても、周りに気がねして無理して出勤するということになりかねません。それは、不幸な場合、流産を引き起こす危険もあると指摘されています。

  直接的な関係はまだわかってはいませんが、近年女性の妊娠異常や出産異常が増えてきているようですが、それもこのような労働環境と関係があるかもしれません。これは妊娠している女性の健康にかかわるだけでなく、生まれてくる子どもの健康の問題でもあります。

  2013年に日本労働組合総連合会が行った調査では、マタニティ・ハラスメントを経験したと答えた女性は25.6%おり、同機関が行ったセクシャルハラスメントの調査でセクハラを経験したと答えた女性(17.0%)よりも多い結果でした。このような現状では、女性が安心して子どもを産み、育てる環境が保証されないので、今後ますます出生率が低下し、人口減少が進んでいくことになりかねません。日本の女性の就労率は年齢進行に伴ってMカーブを描いていて、学校を卒業すると同時にほとんどの女性が何らかの仕事に就きますが、数年勤めた後一旦就労率が下がります。これは多くの女性が第1子の妊娠を機に退職をするからです。その後、家庭にとどまって子育てをした後、子どもの手が離れた時期にまた仕事を始めます。そのため、最初は就業率が上がり、一旦下がった後また上がるというMのような形になるのです。このようなところにも、女性の妊娠・出産に対する厳しい環境が関係しているのかもしれません。

  新しい命が誕生してくる出来事を家族だけでなく、社会全体で暖かく迎えることができるような優しい職場環境や社会環境を作りたいものです。そうあってはじめて、健全な豊かな社会と言えるのではないでしょうか。