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健康コラム
第五回 「喪失体験によるストレス反応とその対処」(2013年5月)

   大切な人や物を失うことを喪失体験と言います。死別だけではなく、失業、住む場所を失う(住み慣れた土地を離れる)、離婚等も含まれます。

 喪失を体験すると様々な反応が起こります。それらの多くは起こって当たり前の反応です。例えば強い悲しみ、怒りなどを感じること、自分を責めたりあの時こうしていればといった後悔にさいなまれたりすること、または喪失を受け入れがたくそれはあたかも起こっていないかのように否定したりすることなど、悲嘆と言われる様々なストレス反応が起こります。

 多くの場合、葬儀や墓参り、環境への適応などの喪の作業を行い、自然に回復し、その体験を受け入れたり克服したりして、日常生活に適応します。しかし何らかの原因で、自然な回復を妨げられる場合があります。その場合その体験をずっと受け入れられなかったり(否認)、長期間たってもその直後のような激しい感情を抱えたままでいたり(遅延)、いつまでも喪の作業を続けていたり(慢性化)、体の痛みのような身体症状が現れたり(身体化)します。

   もし以下の項目でどれか一つでも、長期間継続している場合は、周囲の保健師や主治医、専門家、あるいは信頼できる知人に相談することを考えましょう。

□深刻な罪悪感:喪失に直接関連した罪悪感がある。

□自殺の検討:自殺のことを考え、計画する。

□極度の絶望感:どんなに努力しても生きる価値がある人生を取り戻せないと感じる。

□長期におよぶ興奮やうつ状態:強い興奮や落ち込みなどのうつ状態が続いている。

□身体的症状:胸を刺すような痛みや体重の激減など、身体に異常がある。

□制御できない怒り:周囲の人が寄り付かなくなるほどの怒りを抱いている。

□持続的機能障害:仕事や日常生活の雑事をこなすことが困難である。

□依存症:薬物やアルコールを大量に摂取し、依存している。

 自然な悲嘆から複雑化した悲嘆になっている場合は、自分一人で喪の作業をすることが難しいため、カウンセリングなどの専門家と一緒に作業をしていくこともよいでしょう。様々な技法がありますが、その体験を封じ込めるのでもなく、または意図せず(侵入的に)浮かび上がってくるのでもない状態で自分の心の中に大事にしまっておけるようにすることが大切です。

 周囲の方は、次のことに気を付けるとよいでしょう。強い悲しみや痛みを無理に取り除かないこと、「悲しんでいい」というメッセージを送るなど感情を表現することを認める、具体的にできることを提示する(衣食住の世話、話を聞く、電話をかける)などです。無理に話を聞き出すのではなく、その当事者に合わせて寄り添うことが必要です。

 

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参考文献 Robert A . Neimeyer (2006).<大切なもの>を失ったあなたに-喪失をのりこえるガイド 春秋社